住み替えってどうすればいいの?手順を解説!
「売る」と「買う」はどっちが先?
住まいを買い替えるとき、多くの人には「先に新居を買ったほうがいいのか、今の家を売ってからのほうがいいのか」「そもそも売却の仕方が分からない」などという悩みが生じます。初めてであればなおさら、物件売買において不安を感じることも多いでしょう。
物件売買の手順には4つのパターンがあります。あなたの状況やライフスタイルに合ったパターンを選択することで費用や時間を有効に使えるようになります。
ここでは、物件売買の4つの進め方のメリット・デメリットと、共通して押さえておきたいポイント、それぞれに向いている人の特徴について解説していきます。
~物件売買の4つの手順~
物件売買の手順には、次の4パターンがあります。
1. 売り先行
売り先行とは、現在の住まいを先に売却してから新しい住まいを購入する方法です。この方法には以下のようなメリットとデメリットがあります。
基本の手順 | 自宅を売却→仮住まいに引越す→新居を購入→新居に引越す |
メリット | ・売却代金を新居の購入資金に充てられる
・購入時に現金を持っていることで、売主との交渉が有利に進むことがある ・二重ローンのリスクを避けることができる ・引っ越し時期を考える必要がないため、売却活動に専念できる ・売却を焦る必要がないので、希望価格での売却がしやすい |
デメリット | ・仮住まいが必要となる場合には、その費用・賃料、引っ越しの手間がかかる
・居住しながら内覧に応じる手間がある ・タイミングよく新居が見つからず、買い急いで新居選びに失敗する可能性がある |
向いている人 | ・売却による資金を次の購入に充てたい人
・次の住まいを急がずに探したい人 ・市場動向を見ながら好条件で売却したい人 ・売却価格次第で購入できる物件が変わる人 ・資金面で余裕がない人(住宅ローンが残っている人) |
売り先行での売却では、売却資金を次の購入に充てられるため資金計画が立てやすく、また市場の好調なタイミングで高値で売却できる可能性があるというメリットがあります。
さらに、次の住まいを焦らずに探す時間が取れる点も大きな利点です。
一方でデメリットとしては、売却後に一時的な住まいを確保する必要があり、「現自宅→仮住まい→新居」と、引っ越しが増えることが挙げられます。また、売却のタイミングによっては次の住まいが見つかるまでの間、仮住まいの費用がかかることもあります。
2. 買い先行
買い先行とは、新しい住まいを先に購入してから現在の住まいを売却する方法です。この方法には以下のようなメリットとデメリットがあります。
基本の手順 | 新居を購入→新居に引越す→自宅を売却 |
メリット | ・買い急ぐ必要がないため、じっくりと新居探しができる。
・新しい住まいに引っ越した後でゆっくりと現在の住まいを売却できるため、時間に余裕を持つことができる。 ・新しい住まいが確保されているため、安心して住み替えができる。 ・仮住まいの費用や手間の負担がない。 ・空き家にした状態で売却が可能。 |
デメリット | ・受託ローンが二重になるリスクがある。
・購入のための資金を先に準備する必要があり、その確保が難しい場合がある。 ・売り急いで安値で売却してしまう可能性がある。 |
向いている人 | ・新居選びを妥協したくない人
・空き家状態で今の家を売りたい人 ・既に住宅ローンを返し終えている人 ・資金面で余裕がある人 |
買い先行型は、新居を納得できるまでじっくりと探すことができます。さらに売り先行型では必要となる仮住まいの必要がない点もメリットです。仮住まいでは少なくない費用や引っ越しの手間も必要となるため、それが必要ないというのは大きなメリットといえるでしょう。
その一方で、事前に新居の資金調達が必要なこと、二重ローンのリスクがあること、売却が長引いた場合に値下げに応じざるを得なくなってしまうことなどのデメリットもあり、いずれも軽視はできません。
3. 同時並行型
自宅の売却と新居の購入を同時に行う方法です。理想的な方法に見えますが、あまり一般的ではありません。
基本の手順 | 同日に売却と購入の決済→新居に引越し |
メリット | ・売却/購入/引越しを同じタイミングにできれば、最もスムーズに住み替えられる
・二重ローンのリスクがない ・仮住まいの費用・手間の負担がない |
デメリット | ・タイミングよく買主や新居が見つかるかどうか予測できない。
・買い急いで購入に失敗、売り急いで安売りしてしまうリスクがある ・同タイミングに手続きや手間が集中する ・平日対応も増える |
向いている人 | ・コストの発生を極力避けたい人
・急な対応が発生してもすぐに動ける人 ・不動産に関する知識をある程度持っている人 |
今の自宅の売却と次の住まいの購入を同時に行うこのパターンは、買い先行型の二重ローンのリスク、売り先行型の仮住まいの負担というデメリットの両方を回避できる点が最大のメリットです。
しかし、実際には、納得のいく良い物件と良い買い手に同タイミングで出合うことは簡単ではありません。大抵はどちらかが先に見つかります。そうなれば、買い急いだり売り急いだりして失敗するリスクがあります。仮にうまくいった場合でも、両方の手続きや手間が同タイミングに集中することは避けられません。
そのため、結果的に買い先行型、売り先行型になるというケースも少なくありません。その逆もしかりで、買い先行型、売り先行型で進めていたが、結果的に同時並行型になるという可能性もあります。
このように同時並行型は実現すれば、理想の住み替えの方法となりますが、狙っていきにくいものといえます。
4. 買取型
買取再販業者に自宅を買い取ってもらってから、新居を購入する方法です。
基本の手順 | 買取再販業者に相談・売却→新居を購入→新居に引越す |
メリット | ・自宅を売却するのと同時に、新居を購入することができる
・短期間に確実に売却できる ・トラブルが少なく、手間も省ける ・引っ越しの手間や、仮住まいの負担が減る ・自宅の売却益を新居の購入資金に充てることができる |
デメリット | ・自宅の売却価格と新居の購入価格の差額を現金で支払う必要がある |
向いている人 | ・早く売却を進めたい人
・決まったタイミングで売りたい人 ・物件の状態が悪い人 |
買取型では、売却先が個人ではなく、買取再販を行っている不動産会社になります。売却額は通常より1〜2割は安くなりますが、その分、短期間かつ確実に売却できる良さがあります。また、内覧などの手間が省けるというメリットもあります。
急に転居をする必要が出た場合や、買い手がつきづらい物件を売りたい場合には、買取での売却がぴったりでしょう。また、買取再販を行う不動産会社は販売も行っているので、新居を買取再販業者で購入する場合は、さらにメリットが高まります。
~住み替えを成功させるためのポイント~
物件売買を成功に導くために、最低限押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
- 1. はじめに売却査定を必ず行う
自宅を売却しようと考えたときのファーストステップは売却査定です。現在の物件の正確な査定を受け、売却理由や希望金額を不動産会社に伝えましょう。
- 2. 新しい物件の選定と資金計画に余裕をもつ
また、不動産には定価がないため、資金計画に余裕をもつことは非常に重要です。希望条件や予算に合う新居を見つけ、無駄な費用をなるべく減らし、スムーズに住み替えをするためにも、余裕を持った計画を立てましょう。
- 3. 信頼できる不動産業者との連携
今の住まいを確実に売却し、これらのステップをスムーズに進めるためにも、信頼できる不動産との連携は欠かせません。売却においては、専任媒介契約を結ぶことで、露出の機会を増やし、担当者から高頻度で報告を受けることができ、早期売却が期待できます。
~ローン残債があっても住み替えは可能です!~
住み替えを検討する方の中には、「ローンが残っているけれど住み替えはできるのかな?」と不安に思われる方もいるかもしれません。ローンが残っている場合、「売却」はできませんが住み替えであれば可能です。
ローンの組み立て、返済、住み替えにあたっての資金計画に不安のある方は、ぜひフロンティアグループにお任せください。当社では、ファイナンシャルプランナーを含むチームが、資金面においても誠心誠意お客様のお力になり、ひとりひとりに最適の住み替えプランをご提供いたします。